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上下の所得格差が開くにつれて、社会的な上下移動にもブレーキがかかってきたのだ。 恵まれた立場にいる人たちは何世代にもわたって、「実力本位」という言い訳に頼ってきた。貧しい家庭の子供でも、賢ければ出世できるーこれが本当なら、不平等な現実にも目をつむることができる。誰にもチャンスは平等にある、と信じ込む事さえできれば、恵まれた人たちも良心を痛めることなく、自分たちの暮らし方が正当化できた。しかし、この方便が通用しなくなってきた。なにしろ、中流階級へと続くはしごがはずされてしまったのだ。 大学生の数は増えたが、その大半を占めるのは、中流階級のできの悪い子どもたちだ。以前だったら、大学など入れなかったに違いない。 「実力本位」という理想が消えたために、すべてが変わってしまった。 たしかに最近は、身なりで懐具合を見分けるのがむずかしい。飛び抜けたお金持ちや、飛び抜けて貧しい人はそれとなくわかることもあるが、衣料品の安売り店が普及したおかげで、低所得者もそれなりの服装が整えられる。 社会正義がおこなわれていないという事実は、こざっぱりとした身なりに隠されているから、バスや地下鉄の中で愕然とさせられることもめったにない。 階級がなく平等な現代社会の幻想は消えない。この幻想は、国民全体を消費者とみなすテレビ文化、広告文化に深く根ざしている。 これ、今読んでいる「ハードワーク」(ポリー・トインビー/東洋経済新聞)という本から抜き出してみたんですが、日本の事みたいだと思ませんか? これは「鉄の女サッチャーが首相時代に推進した公共サービス民営化が、どうもうまくいっていない」イギリスで、ジャーナリストである著者が実験的に「低賃金で働いた」体験をまとめたものです。 彼女の結論は「低賃金者の財布にもっと金が入るようにする必要がある。高所得者が低所得者の労働やサービスにもっと適正な価格を払うか、もっと高額の税金を納めて低所得者への税控除という形で間接的に援助するか・・・」ということです。 仕事にプライドをもつために、やはりもう少し支払うべきところに支払う必要があると思います。仕事にプライドが持てない人が多いとどうしても質が低下したり、今回の偽装事件のような方向にことが向いてしまうと思います。 |
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政府批判に焦点を持って行かない多くのマスコミ、そして世論
前回の記事(『意見を言えない国、言わない国、日本』)を書いた後、「人間が人間にとってのオオカミである」の『命を預かる仕事なのに』を読み、やはり無知な人間が思っていることを書いたことと、事情に詳しい方が主張されることとは、全然違うもので、深みが違うものだと思いました。現場の人たちの話、設計に関わる人の話。 例えばこの部分。 《命を預かる仕事なのに、その意識が全くない人たち。(ばかりではないけれど)みんなローンを抱えて大きな買物をするのに・・・。 なにしろ、震災の直後に建て替えた家... ...続きを見る |
野良狸の巣 2005/12/22 01:10 |
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